岩倉使節団がロンドンに到着西暦1871年(明治4年)12月(旧暦では11月)、岩倉具視に率いられた日本の岩倉使節団が横浜港を出発した。その目的は欧米先進国との親善と各国の状況の視察・調査、そして不平等条約の是正にあった。やがてサン・フランシスコに上陸した岩倉使節団は、アメリカ各地を訪れながら大陸を横断し、ワシントンに到着。その地でグラント大統領と会見。更にニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアなどを巡り、翌年8月にはヨーロッパに向けて出航している。ちなみに、アメリカにおける不平等条約の改正の為の交渉は失敗に終わっていた。 大西洋を渡り、イギリスのリヴァプールに到着したのが西暦1972年8月17日のこと。その翌日には首都ロンドンに到着している。ここからヨーロッパ歴訪が始まるわけだ。
イギリスの首都ロンドンでは岩倉使節団は様々な場所を訪れている。バッキンガム宮殿、ビッグ・ベンで名高い国会議事堂、西暦1753年に設立された大英博物館などなど。ちなみに彼らは地下鉄(上の画像)にも乗ったらしい。(ロンドンの地下鉄の開業は西暦1863年、つまり明治維新の5年前のこと。ついでに大英博物館の設立は西暦1753年だった。)
フランス・ベルギー・オランダ西暦1872年12月、岩倉使節団はフランスの首都パリに到着した。彼らはティエール大統領と会見し、各地を見学している。また西暦1873年の新年の祝賀はパリ郊外のヴェルサイユ宮殿(下の画像)で行ったんだそうな。
その後、彼らはベルギーやオランダを訪れ、各々の国王に拝謁している。ベルギーでの滞在は1週間ほど、オランダでの滞在は2週間ほどだった。
ドイツ・ロシア・デンマーク・スウェーデン西暦1873年3月にはドイツの首都ベルリンに到着し、ドイツ帝国の初代皇帝ヴィルヘルム1世に拝謁している。ちなみに、ドイツ帝国はほんの2年前に成立したばかりだった。(下の画像はドイツ帝国のホーエンツォレルン家ゆかりのシャルロッテンブルク宮殿。)
岩倉使節団はドイツからロシアに向かい、サンクトペテルブルクでは皇帝アレクサンドル2世に拝謁している。(ちなみに、皇帝アレクサンドル2世は8年後の西暦1881年に爆弾を投げつけられて殺害されている。)
イタリア・オーストリア・スイス・フランス続いて岩倉使節団は西暦1873年5月にはイタリアを訪れている。まずは古都フィレンツェ、そして首都ローマでは国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世に拝謁したらしい。ヴィットリオ・エマヌエーレ2世は、西暦1861年に成立した統一イタリア王国の初代国王だね。(下の画像はローマのヴェネツィア広場に立つ国王の騎馬像。)
彼らは更にイタリア国内を巡り、ナポリ、ボローニャ、ヴェネツィアなどを訪れたらしい。
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