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西暦 1837年、黄金時代の大英帝国(イギリス)に君臨したヴィクトリア女王が即位。
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黄金時代の大英帝国(イギリス)に君臨した ヴィクトリア女王
西暦1837年、イギリス国王ウィリアム4世が亡くなった。その後を継承してイギリスの王位についたのは、わずか18歳の女性 ヴィクトリアだった。
かつてのイギリス国王ジョージ3世の孫にして、故ウィリアム3世の姪、ケント公エドワードの娘ヴィクトリアは、ハノーヴァー朝の最後の相続人だった。
そんなヴィクトリア女王を君主に戴いたイギリスは、既にプラッシーの戦いでインドからフランスを駆逐し、シンガポールを獲得して極東へと進出しつつあった。イギリスが香港を獲得するのも間もなくのこと。そして、イギリスの産業は世界を席巻し、大英帝国は世界に覇を打ち立てたというわけだ。
右の画像に見えるのは、ロンドンのバッキンガム宮殿の前に立つクイーン・ヴィクトリア・メモリアル。イギリスとしては大英帝国の記念碑ということかな。
マーブル・アーチはヴィクトリア女王を記念する ??
そんなイギリスの黄金時代に君臨した女王を記念するためにイギリスの首都ロンドンに建てられたのが、下の画像にある白亜のマーブル・アーチだった ・・・・・ 。
上の説明は、ある観光ガイドに書いてあったもの。ところが、よくよく調べてみると、どうも話が違っているみたい。
本当のマーブル・アーチの物語
マーブル・アーチが建てられたのは、西暦1828年のこと。当初はバッキンガム宮殿の門だったんだけど、いずれにせよ、ヴィクトリア女王が即位する前のことだった。
そして現在の場所にマーブル・アーチが移されたのが西暦1851年。それもヴィクトリア女王に関する記念の意味というよりは、門の入り口が狭すぎて馬車の通行に不便であり、バッキンガム宮殿の前にはおいて置けなかったということみたい。
というわけで、マーブル・アーチがヴィクトリア女王に関する記念に建てられたと言うのは、どうも眉唾ですな。現在の位置に移されたのがヴィクトリア女王の時代だったことは間違いないけどね。
ヴィクトリア女王 - 亡き夫を偲びつつ40年
マーブル・アーチの話はともかく、ヴィクトリア女王は西暦1840年に、ザックス・コーブルク・ゴータ家のアルバート公と結婚。二人の結婚生活はとても幸せなものだった。
ところが、大英帝国の女王と言えども、運命を変えることは出来ない。西暦1861年、夫アルバート公が亡くなってしまったんだ。それからの彼女は公式の席に姿を見せなくなるほどに落ち込んでいたらしい。
しかし、彼女は夫を亡くしたショックから立ち直った。1880年代には、彼女は人々の尊敬を集める存在になっていたんだって。西暦1887年には即位50周年の祝賀が行われた。その際にはマルタのゴゾ島にあるラバトの街の名が女王にちなんでヴィクトリアと改められている。(当時のマルタ島・ゴゾ島はイギリスの統治下にあった。)
そして、西暦1901年、ヴィクトリア女王が亡くなった。大英帝国が次第にかつての力を失い始めたのはそれからのことだった。
余談なんだけど、女王の夫となったアルバート公は、ドイツの名門ヴェッティン家のエルネスティン家の傍流ザクセン・コーブルク・ゴータ家の出身だった。得るネスティン系はアルブレヒト系のモーリッツによってザクセン選帝侯位を奪われ、ヴェッティン家の主流の地位を失ったんだけど、ザクセン・コーブルク・ゴータ家はイギリス王家、ベルギー王家に子孫を残している。一時期はブルガリア王家、ポルトガル王家もその系統から出ていたんだ。
長い長い在位期間
西暦2015年9月9日、女王エリザベス2世の在位期間が63年と217日となり、イギリスの君主として最長の在位期間となったんだそうな。では、それまでの最長はといえば、それがヴィクトリア女王の在位期間だった。
ところで、エリザベス2世のご主人のエディンバラ公は今も存命だよね。ところが、ヴィクトリア女王のご主人のアルバート公は早くに亡くなり、女王はそれから40年も一人で君主の務めを果たしていた。エリザベス2世も人々の尊敬を集めているけど、ヴィクトリア女王も同様に人々の尊敬に値するよね。
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