ヨーロッパの歴史風景 近代・現代編




西暦 1826年、イギリスの首都ロンドンで王宮としてのバッキンガム宮殿の改築が始まった。


バッキンガム宮殿
ロンドンの観光名所にしてエリザベス女王の公邸

イギリスの首都ロンドンにあるバッキンガム宮殿の衛兵 バッキンガム宮殿といえば、イギリスの首都であるロンドンの最大の観光名所だよね。でも、同時にエリザベス女王の公邸でもあるんだ。

そのバッキンガム宮殿の警護をしているのが、右の画像に写っている衛兵たち。衛兵の交代といえば、たくさんの観光客が押し寄せる人気のイベントでもあるよね。(ちなみに、モナコ公国大公宮殿の衛兵交代も人気のイベントになっている。)

ついでながら、バッキンガム宮殿を見に行くのならば、その横にあるセント・ジェームズ・パークを散歩して欲しいな。きれいに手入れされた花壇にはたくさんの花が咲いているし、リスだって見ることができる。

そこから少し足を伸ばせば、イギリスの首相官邸のあるダウニング街10番地ビッグ・ベンや国会議事堂を見ることも出来るよ。

などという観光案内はほどほどにして、このページではバッキンガム宮殿の歴史を書かないとね。

バッキンガム公爵の宮殿をイギリス国王が買い取った

最初にバッキンガム宮殿が建てられたのは、西暦1703年のことだった。といっても、その宮殿の持ち主はイギリスの国王ではなく、バッキンガム公爵だった。

そのバッキンガム公爵の宮殿を西暦1761年に買い取ったのが、当時のイギリス国王ジョージ3世だった。但し、当時のバッキンガム宮殿は国王の公邸ではなく、私邸として使われていたらしい。

それから60年以上が経った西暦1826年、イギリス国王ジョージ4世が建築家のジョン・ナッシュを起用して、バッキンガム宮殿の改築を始めさせた。ジョージ4世はバッキンガム宮殿を王宮として使うつもりだったんだ。

大英帝国のヴィクトリア女王とバッキンガム宮殿

ところが、イギリス国王ジョージ4世は、バッキンガム宮殿の改築工事の完了を待たずして亡くなってしまった。その結果、王宮としてのバッキンガム宮殿を公邸として使い始めたのは、西暦1837年に即位したヴィクトリア女王だった。

ところが、実際に住んでみるとバッキンガム宮殿は使い勝手が悪かったんだそうな。子供のための育児室は無いし、舞踏会を開くことのできる大きな部屋も無かった。

そこで西暦1847年から1850年に架けて、再び改築工事が行われた。王室の公式馬車が通ることのできなかった白い大理石の門が今のマーブル・アーチへ移されたのも、この改築工事のときなんだって。

イギリスの首都ロンドンにあるバッキンガム宮殿

そして西暦1913年、表面の装飾が改められ、現在のバッキンガム宮殿の外観(上の画像)が出来上がったというわけだ。

バッキンガム宮殿の前の花壇

そんな歴史のあるバッキンガム宮殿の前で、多くの観光客がカメラを構える衛兵交代が行われるわけだ。

イギリスの首都ロンドンにあるバッキンガム宮殿の前の花壇

でも、バッキンガム宮殿の前には、上の画像に見るような花壇だってあるんだ。人ごみの中で衛兵交代を見るのも良いけど、空いているときに花々を眺めながらのんびりバッキンガム宮殿を眺めるのも悪くはなさそうでしょ。

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