ヨーロッパの歴史風景 近代・現代編




西暦 1804年12月2日、フランス皇帝ナポレオンの戴冠式が、パリのノートルダム大聖堂で行われた。


フランスの英雄ナポレオンの第二次イタリア遠征

西暦1796年の第一次イタリア遠征によってフランス国民の英雄となり、西暦1798年にはエジプト遠征を行ったナポレオンは、西暦1799年には統領政府の第一統領に就任して実質的にフランスの独裁的な支配者となりつつあった。

その翌年の西暦1800年には第二次イタリア遠征を行って、「雪のアルプス越え」で更に名を高めている。6月のマレンゴの戦いでは敵の奇襲を受け、部下のドビ将軍を戦死させるなど、苦戦をしたんだけどね。

王党派によるナポレオン暗殺未遂と終身統領就任

着々と自らの権力基盤を固めていくナポレオン。対する王党派は危機感を高めていく。ブルボン家のプロバンス伯(後の復古王政でルイ18世となる)は、何度もナポレオンに手紙を書き、王政復古を求めていた。もちろん、ナポレオンがそれを受け入れるはずも無い。

そして西暦1800年12月24日のクリスマス・イヴの日、フランスの首都パリオペラ座(オペラ・ガルニエ)へと向かうナポレオンの馬車に爆弾がしかけられた。失敗に終わったこのナポレオン暗殺計画は、王政復古を図る王党派によるものだった。

フランスの首都パリのオペラ座(オペラ・ガルニエ)

ちなみに、上の画像は現在のパリのオペラ座(正確にはオペラ・ガルニエ)。今のオペラ座の建物は、ナポレオンの甥のナポレオン3世の時代に完成したものだから、ナポレオン1世の頃の建物じゃないんだけどね。

西暦1802年8月、国民投票の結果、ナポレオンは終身統領となった。統領とはされていても、実質的にはフランスの君主だよね。

ナポレオンが皇帝となり、フランス第一帝政が成立

それから二年が経った西暦1804年3月21日、ブルボン家のコンデ公の子孫に当たるアンガン公が銃殺された。ナポレオンを暗殺してアンガン公をフランス王にしようとの王党派の陰謀に加担したとされたんだ。

それから一週間後の西暦1804年3月27日、フーシェが元老院にある提案を出した。ナポレオンに「不滅の地位」を与えようという提案だった。

フランスの首都パリのアンヴァリッド 廃兵院で見たフランス皇帝ナポレオンの肖像画

そして西暦1804年5月18日、フランス元老院はナポレオンに皇帝の地位を与えることを決議したんだ。こうしてナポレオンを皇帝とするフランス第一帝政が成立した。(上の画像はパリのアンヴァリッド 廃兵院にあるフランス皇帝ナポレオンの肖像画。このアンヴァリッド 廃兵院にはナポレオンのお墓もある。)

フランス皇帝ナポレオンの戴冠式

それから半年あまり経った西暦1804年12月2日、パリのノートルダム大聖堂に多くの人々が集まった。そこでフランス皇帝ナポレオンの戴冠式が行われたんだ。(下の画像はダヴィドによって描かれた「皇帝ナポレオンの戴冠式」。パリのルーブル美術館で見ることができる。)

フランスの首都パリのルーブル美術館で見たダヴィドの「フランス皇帝ナポレオンの戴冠式」

その皇帝ナポレオンの戴冠式では、イタリアのローマからわざわざやって来て参列していたローマ教皇ピオ7世から帝冠を与えられるのが普通なんだろうけど、英雄ナポレオンは自らの頭上に帝冠を載せたんだそうな。それだけじゃなくて皇后ジョゼフィーヌの頭上にも自ら皇后冠を載せている。

ついでながら、ローマ教皇ピオ7世は年明けにヴェルサイユ宮殿を訪れ、集まった人々に鏡の間から祝福を与えたんだそうな。

フランス皇帝ナポレオンのテュイルリー宮殿

フランス皇帝となったナポレオンは、パリのテュイルリー宮殿を公邸とした。といっても、西暦1799年にフランス統領政府を樹立してナポレオンが第一統領となった時からテュイルリー宮殿に住んでいたんだけどね。

フランスの首都パリにあるテュイルリー庭園(かつてのテュイルリー宮殿の庭園)

上の画像はテュイルリー庭園。テュイルリー宮殿は西暦1871年の普仏戦争でのフランスの敗戦後のパリ・コミューンの混乱の際に焼失し、庭園だけが残っているんだ。

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