カタルーニャ地方の街バルセロナで完成した大聖堂今のスペイン北東部カタルーニャ地方の街バルセロナで大聖堂の建設が始まったのは13世紀末だった。それから150年が経ち、西暦1448年にバルセロナの大聖堂(下の画像)が完成している。
このバルセロナの大聖堂は、フランスの首都パリの郊外にあるサン・ドニ大聖堂やシテ島のノートルダム大聖堂などの影響を受け、ゴシック様式で建てられたんだそうな。但し、飛梁を建物の内部に隠す構造になっていること、一般のゴシック様式の大聖堂のように水平面がラテン十字の形にならず翼廊が極端に短い長方形に近い形になっている点に特徴があるらしい。
古代ローマ帝国や西ゴート王国の時代から続く歴史今のバルセロナの大聖堂のある場所には、既に4世紀には教会があったんだそうな。古代ローマ帝国が今のスペインを支配していた時代だね。このバルセロナの街でも古代ローマ帝国時代のものを見ることができるんだけど、それが大聖堂の壁に取り込まれている古代ローマ帝国時代の市壁(下の画像)なんだ。
ついでながら、バルセロナの街にも古代ローマ帝国が築いた水道橋があったんだそうな。古代ローマ帝国時代の水道橋といえば、スペインではセゴビアの水道橋があるし、フランス南部プロヴァンス地方の街ニームに水を供給していたポン・デュ・ガールが特に名高いよね。
地中海の雄アラゴン・カタルーニャ連合王国の港町バルセロナところで、この大聖堂の建設が行われていた頃のバルセロナなんだけど、やや勢いを失い始めてはいたけれども、地中海の雄アラゴン・カタルーニャ連合王国の港町として重要な役割を果たしていた。このバルセロナには14世紀後半に建てられた王立造船所があったんだ。その王立造船所では、地中海で覇を競う為に必要なガレー船なども建造されていた。
そんな王立造船所もやがて役割を終え、今ではバルセロナで人気の海洋博物館になっているんだけどね。ちなみに、上の画像はその海洋博物館にあるレパントの海戦で司令官ドン・フアン・デ・アウストリアが乗ったガレー船の実物大復元模型の華麗な装飾なんだ。
バルセロナの大聖堂の前でカタルーニャの民族舞踏サルダーナ話は飛んで現在のバルセロナのこと。週末になると地元の人々はバルセロナの大聖堂の前に集まってくる。もちろん、大聖堂のミサに参加する人も多いんだろうけど、そのミサの後で大聖堂の前の広場で踊るサルダーナ(下の画像)を楽しみにしている人が多いんだそうな。
音楽に合わせて人々が輪になって踊るサルダーナは、バルセロナを中心とするカタルーニャ地方の民族舞踏なんだそうな。スペイン内戦の勝利者フランコ総統は、カタルーニャ語と並んでサルダーナを禁止していた。フランコ総統は首都マドリッドの中央政府からの独立志向の強いカタルーニャ地方をねじふせようとしていたからね。
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