ヨーロッパの歴史風景 近世編




西暦1760年、カフェ・グレコがイタリアの首都ローマのスペイン階段・スペイン広場の近くにオープンした。


ローマのスペイン階段・スペイン広場からコンドッティ通り

イタリアの首都ローマで人気の観光スポットといえば、ヴァティカン美術館・博物館サン・ピエトロ大聖堂コロッセオ(円形闘技場)などのあるフォロ・ロマーノに並んで、映画「ローマの休日」で名高いスペイン階段・スペイン広場かな。

そのスペイン階段から見下ろしたスペイン広場の様子が下の画像なんだけど、イタリア・バロックの彫刻家ベルニーニによるバルカッチャの噴水(舟の噴水)の周囲を多くの人々が歩いているね。

イタリアの首都ローマのスペイン階段から眺めたスペイン広場とコンドッティ通り

上の画像をもう一度見てほしいんだけど、バルカッチャの噴水の向こうに道が続いているでしょ。それがコンドッティ通りなんだ。そこをちょいと歩けば、イタリアを代表するカフェの一つでもあるカフェ・グレコに行くことができるんだ。(かつてマルタ島を領有していた聖ヨハネ騎士団の本部もある。)

カフェ・グレコはイタリアの老舗

スペイン広場を出発して有名ブランドの店が並ぶローマのコンドッティ通りを歩き、間もなく到着するカフェ・グレコの店頭が下の画像。

イタリアの首都ローマのコンドッティ通りにあるカフェ・グレコの外観

このカフェ・グレコ、西暦1760年にオープンしたというイタリアを代表する老舗なんだそうな。ちなみに、何故に「カフェ・グレコ」と名づけられたかといえば、所有者がギリシャ人(グレコ)だったから。スペインの古都トレドなどに作品を残す画家エル・グレコと同様だね。

ローマのカフェ・グレコと芸術家たち

そんなイタリアの老舗カフェ・グレコの店内の様子が下の画像なんだけど、いつも混んでいるから空いている席を見つけるのが大変なんだ。

イタリアの首都ローマのコンドッティ通りにあるカフェ・グレコの店内

このローマの老舗カフェ・グレコには、多くの芸術家が通っていたらしい。例えば、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、リスト、ワーグナー、ニーチェ、スタンダール、ボードレールなどなど。

日本人では、横山大観もカフェ・グレコに通っていたらしい。また、芸術家ではないけど、昭和天皇もカフェ・グレコに入ったとか。ちなみに、昭和天皇は即位前の皇太子時代にフランスの首都パリにある老舗レストラン「トゥール・ダルジャン」でも食事をしたことがあるらしいよ。

イタリアの重要文化財 カフェ・グレコ

多くの文化人が通ったローマの老舗カフェ・グレコなんだけど、今では店そのものが文化財になっている。西暦1953年のことなんだけど、カフェ・グレコがイタリアの重要文化財に指定されたんだそうな。

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