ヨーロッパの歴史風景 近世編




西暦1590年、イタリアの水の都ヴェネツィアの大運河(カナル・グランデ)にかかるリアルト橋が、石造で再建された。


イタリアの水の都ヴェネツィア

イタリアの水の都ヴェネツィアは、5世紀にフン族などの蛮族の侵入による混乱を逃れた人々が、ラグーンの浅瀬や島々に住み着いたところから発展した街なんだそうな。

イタリアの水の都ヴェネツィア周辺の略図

そんな歴史を持つヴェネツィアは、百数十もの島々によって構成されている。まさに水の都なんだね。(そんな水の都では時に洪水が起こり、広場にも海水が溢れて、文字通りに「水の都」になっちゃうんだけどね。)

水の都ヴェネツィアの運河

そんな多くの島々で成り立っているヴェネツィアのあちこちを結び付けているのは、道路ではなくて二百近くもある運河だったりする。

イタリアの水の都ヴェネツィアの運河の風景

例えば上の画像もヴェネツィアにある運河の様子。普通の街の建物の間を走る道路の風景のようにも見えるよね。でも、これが水の都ヴェネツィアの運河なんだ。

ヴェネツィアのゴンドラや水上タクシー

そんな水の都ヴェネツィアで人々の移動や荷物の輸送に活躍しているのは、ゴンドラだったり、水上タクシー(モトスカーフォ)や水上バスだったりするわけだ。(ヴェネツィア本島では車は走れないし、自転車だって原則として禁止されているからね。)

イタリアの水の都ヴェネツィアの大運河(カナル・グランデ)にかかる石造のリアルト橋とゴンドラ

とはいえ、それほど多くの運河が縦横にめぐるヴェネツィアでも、人々が歩く道は必要だよね。その為に運河に架けられた橋の数は数百にも及ぶらしい。(上の画像では、橋の下にゴンドラが見えている。)

水の都ヴェネツィアのリアルト橋

それほど多くの橋のあるヴェネツィアでも、水の都のシンボルとも言えるのがリアルト橋かな。上の画像、そして下の画像に見えているのが、そのリアルト橋なんだ。

イタリアの水の都ヴェネツィアの大運河(カナル・グランデ)にかかる石造のリアルト橋

ヴェネツィア本島の中心を貫く大運河(カナル・グランデ)に最初に架けられた橋が、リアルト橋だった。但し、12世紀に架けられたリアルト橋は木造だった。その後、西暦1590年に石造で架けられたのが、今のリアルト橋なんだそうな。

ついでながら、16世紀半ばには石造のリアルト橋の設計の公募が行われた。その公募には、あの名高いミケランジェロも応募したとか。でも、最終的に採用されたのはアントニオ・ダ・ポンテという人物の案だった。

このリアルト橋の周辺には、多くの商人が集まってきたらしい。サン・マルコ寺院やドージェ宮殿のあるサン・マルコ広場が政治や宗教の中心だったのに対して、このリアルト橋周辺は商業の中心になったわけだね。

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