イタリアの味覚を支えるポモドーロ(トマト)美味しいイタリア。そんなイタリアの味覚を支えるものといえば、ワイン、オリーヴ、そしてポモドーロ(トマト)だよね。そんなポモドーロ(トマト)の主産地の一つがイタリア南部なんだ。偶然か、あるいは神様の思し召しか、そのイタリア南部はデュラム小麦の主産地でもあった。デュラム小麦といえば、パスタ(スパゲティ)の原料だよね。というわけで、ここでポモドーロ(トマト)とイタリアのパスタ(スパゲティ)が出会ったわけだ。
そんなイタリアのポモドーロ(トマト)とバジルのスパゲティが上の画像。イタリア南部カンパーニャ地方の街アマルフィの海辺のレストランで食べたんだけど、見ての通りトマトたっぷりで美味しかったこと。
南米からイタリアにもたらされたポモドーロ(トマト)イタリアの味覚を支えるものの一つに数えられるポモドーロ(トマト)なんだけど、それがイタリアにもたらされたのは16世紀のことだった。実はイタリアとポモドーロ(トマト)の歴史ってほんの数百年しかないんだね。話は西暦1521年のこと。コロンブスが新大陸アメリカを発見して30年ほど経った頃のことなんだけど、スペインのエルナン・コルテスが南米のアステカ帝国を征服した。そのエルナン・コルテスが、ポモドーロ(トマト)に出会った最初のヨーロッパ人だとも言われているんだ。 そしてスペイン人の手によってポモドーロ(トマト)がイタリアにもたらされた。いつ誰によってもたらされたかははっきりしないみたいなんだけど、イタリアの博物学者マッティオーリなる人物によって西暦1544年に出版された「博物誌」という書物にはポモドーロ(トマト)のことが書いてあるんだそうな。 ちなみに、イタリアの人々はトマトのことを「ポモドーロ(黄金のリンゴ)」と読んでいる。最初にイタリアにもたらされたのが黄色いトマトだったからとも言われている。他方で私たちがなじんでいる「トマト」という呼び名なんだけど、アステカの人々の言葉で「トマトゥル(膨らむ果実)」から来ているとか。 イタリアに到来した16世紀には、ポモドーロ(トマト)は観賞用として栽培されていた。それが後に食べ物として認められていったんだ。イタリアが飢饉に襲われ、あまりにお腹が空いた人々がトマトを口にしたことが、ヨーロッパでトマトが食用とされたきっかけだという人もいるね。
「ピッツァ・マルゲリータ」にもポモドーロ(トマト)そんなこんなでイタリアのパスタ(スパゲティ)の味覚に革命を起こしたポモドーロ(トマト)なんだけど、同じくイタリアを代表する食べ物であるピザにも大きな影響を与えたね。
というわけで、上の画像はイタリアの代表するピザのひとつであるピッツァ・マルゲリータ。イタリアを代表するピザの本場ナポリにあるピッツァ・マルゲリータの元祖とされるピッツェリア「ブランディ」で食べたものなんだ。
ポモドーロ(トマト)を使った料理の美味しさの秘密では、何故にポモドーロ(トマト)を使った料理が美味しいのか。資料を読んで調べてみた。まずその秘密はポモドーロ(トマト)に含まれるグルタミン酸にある。グルタミン酸は旨味成分の一つなんだそうな。だから煮込んだトマト・ソースは美味しい。次に同じくポモドーロ(トマト)に含まれるクエン酸やリンゴ酸にある。クエン酸やリンゴ酸は肉や魚介類の臭みを消す効果を持っているんだそうな。そんなこんなでイタリア料理には美味しい革命が起こったわけだね。
ついでながら、上の画像はイタリア南部のアマルフィの街で買ったドライ・トマトとミックスド・ベジタブルなんだけど、これを使ったパスタ(スパゲティ)の美味しいこと。イタリアを旅したならば、お土産にはワイン、オリーヴに加えてドライ・トマトも忘れずにね。
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