マルク・シャガールの絵画を集めた国立美術館西暦1973年7月3日、フランス南部コート・ダジュールにあるニースでマルク・シャガール国立美術館(下の画像)の開館式が行われた。
ここではロシアのヴィテブスク(今はベラルーシ)出身のユダヤ人の画家マルク・シャガールの多くの作品を見ることができるんだ。
シャガールの旧約聖書をテーマとした作品西暦1966年のことなんだけど、画家マルク・シャガールは連作「聖書のメッセージ」をフランスに寄贈したんだ。その連作を展示する為に新たに設立されたのが、このニースのマルク・シャガール国立美術館(シャガール聖書メッセージ国立美術館あるいは短くシャガール美術館)だった。
上の作品は、そんなシャガールの連作「聖書のメッセージ」の一つである「人類の創造」だ。1950年代後半の作品なんだそうな。ちなみに、マルク・シャガールは西暦1950年にフランス国籍を得たんだそうな。
パリで学び、フランス南部を好んだマルク・シャガールロシア出身の画家マルク・シャガールは、西暦1910年(23歳の年)にフランスの首都パリに来て、5年間に渡って絵画を勉強したらしい。その時代に多くの画家・芸術家が集まっていたパリの北のモンマルトルの丘にも通ったんだろうか。その後、ロシアに戻り結婚したシャガール。でも、西暦1923年には再びパリに出てきている。ところが、第二次世界大戦が勃発し、フランスはナチス・ドイツに占領されてしまった。ユダヤ人だったシャガールは、西暦1941年にフランスを逃れてアメリカに亡命したんだ。 戦争が終わり、西暦1947年にシャガールはフランスに戻り、やがてフランス国籍を得たというわけだ。その頃からシャガールはフランス南部を好んだらしい。フランス南部プロヴァンス地方にあるゴルドの村はシャガールが見つけ出し、友人たちに教えたことで、芸術家たちが集まる村になったんだそうな。(今はお金持ちの別荘村らしいけど。)
上の画像はシャガールの「アブラハムと3人の天使」なんだけど、西暦1960年代の作品なんだそうな。シャガールがフランス南部で過ごしていた時代のものなのかな。
マルク・シャガール国立美術館には古い作品もあるニースのマルク・シャガール国立美術館は戦後に描かれたシャガールの連作「聖書のメッセージ」を展示する為に設立されたんだけど、そこにはシャガールの古い作品もあるんだ。下の画像は、西暦1931年にシャガールが描いた「イサクの生贄」。彼の二度目のフランス滞在中の作品なんだね。
このマルク・シャガール国立美術館には、絵画以外のシャガールの作品も集められている。例えば、彼のステンド・グラスも見ることができるんだ。
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