ヨーロッパの歴史風景 先史・古代編




紀元前 875年ころ、メソポタミアのアッシリアの王アッシュール・ナシルパル2世の軍が地中海に達した。


アッシリア王アッシュール・ナシルパル2世

紀元前883年、メソポタミアにあるアッシリアの王としてアッシュール・ナシルパル2世が即位した。その4年後、アッシュール・ナシルパル2世は、アッシリア帝国の首都をアッシュールからカルフ(ニムルド)に移した。西暦875年、アッシュール・ナシルパル2世の軍が地中海にまで到達した。

ロンドンの大英博物館にあるアッシリア王アッシュール・ナシルパル2世の石碑

上の画像は、イギリスの首都ロンドン大英博物館古代オリエント関連の展示のコーナーで見ることの出来るアッシリア王アッシュール・ナシルパル2世の石碑なんだ。紀元前865年から860年頃に作られたもの。当時の都カルフ(ニムルド)のニヌルタ神殿から出土している。イギリス王エドワード7世が大英博物館に寄贈したらしい。

アッシュール・ナシルパル2世以前のアッシリア

イラク北部のチグリス川のほとりに生まれた都市アッシュールは、紀元前2000年頃にシュメール王国から独立を果たした。紀元前1900年頃にはアナトリアに商業植民市を築き、銅や錫の貿易を行っていたんだ。

紀元前1700年頃には国土を広げ始めた。その後、一時期はミタンニに従属していたが、紀元前1305年に独立を回復し、再び勢力を強めた。紀元前1114年にはバビロンをも征服している。しかし、その後は衰退してしまった。

紀元前10世紀には再び勢力を回復し、紀元前911年には首都をニネヴェに移す一方で、バビロニアを攻略している。そして、紀元前883年のアッシュール・ナシルパル2世の即位に至ったわけだ。

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