ヨーロッパの歴史風景 先史・古代編




紀元前 399年、古代ギリシャの哲学者ソクラテスがアテネで処刑された。


古代ギリシャの哲学者ソクラテス

古代ギリシャの哲学者といえば、プラトンやその弟子のアリストテレスなどの名前が浮かぶかな。でも、そのプラトンが師匠としていたのが「無知の知」を説いたソクラテスだった。

イタリアの首都ローマのヴァティカン美術館・博物館のピオ・クレメンティーノ美術館のミューズの間で見た古代ギリシャの哲学者ソクラテスの像

上の画像はその古代ギリシャの哲学者ソクラテスの像なんだけど、イタリアの首都ローマヴァティカン美術館・博物館ピオ・クレメンティーノ美術館の中のミューズの間で見ることが出来る。

「無知の知」を説いたソクラテスがアテネで処刑された

神ならぬ人間が知りことの限界をわきまえ、無知の知を悟ることの重要性を説くソクラテス。彼は賢者とされる多くの人々と会話を交わし、相手が無知を自覚していないことを指摘し続けたらしい。その結果、政治家などの有力者がソクラテスを憎むことになったんだ。

しかも、多くの若者たちがソクラテスの真似をして有力者たちの知が不完全であることを暴いたんだけど、アテネの人々はその責任をもソクラテスに帰したらしい。つまり、人々はソクラテスが若者たちに著しい悪影響を与えたと主張したわけだ。

そして古代ギリシャを代表する哲学者の一人であるソクラテスはアテネで裁判にかけられ、死刑判決が下された。弟子であるプラトンたちはソクラテスに脱獄を勧めたらしい。実際に脱獄も可能だったそうな。でも、悪法もまた法なりというソクラテスは、紀元前399年に毒によって処刑されている。享年は70歳だった。

プラトン、アリストテレスなどの古代ギリシャの哲学者たち

名高い哲学者ではあってもソクラテスは著作を残さなかった。でも、彼の教えは弟子のプラトンやそのまた弟子のアリストテレスなどの著作の中に見出されるらしい。但し、そのどこまでがソクラテスの教えなのかは定かではないみたいだけどね。

イタリアの首都ローマのヴァティカン美術館・博物館の署名の間で見たラファエロによる「アテネの学堂」

いずれにせよ、古代ギリシャの哲学者ソクラテスは多くの弟子・孫弟子たちを生み出したというわけだ。上の画像は、そんな古代ギリシャの哲学者たちを描いたラファエロの「アテネの学堂」なんだ。ヴァティカン美術館・博物館の中の署名の間で見ることが出来るね。

ヴァティカン美術館・博物館で見る古代ギリシャ

ついでながら、ローマのヴァティカン美術館・博物館に行けば、ソクラテスが生きた古代ギリシャにゆかりの彫刻(あるいはそのレプリカ)を見ることが出来るんだ。

イタリアの首都ローマのヴァティカン美術館・博物館のピオ・クレメンティーノ美術館の八角形の中庭で見た古代彫刻の傑作ラオコーン

例えば、上の画像はラオコーンなんだけど、古代ギリシャのトロイ戦争の物語のにゆかりの彫刻だね。ヴァティカン美術館・博物館のピオ・クレメンティーノ美術館の中の八角形の中庭で見ることが出来る作品だね。

次のページ



姉妹サイト ヨーロッパ三昧

ヨーロッパ三昧

このサイト「ヨーロッパの歴史風景」の本館が「ヨーロッパ三昧」です。イギリス・フランス・イタリア・スペイン・ギリシャ・トルコ・エジプト・ロシア・アゼルバイジャンなど25国45編の旅行記を掲載しています。こちらも遊びに行ってみてくださいね。

「ヨーロッパ三昧」のトップ・ページのURLは、 http://www.europe-z.com/ です。

Copyright (c) 2002-2013 Tadaaki Kikuyama
All rights reserved
管理・運営 あちこち三昧株式会社
このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。