古代遺跡が眠るキプロス島地中海東部、現在のトルコ領小アジアの南に浮かぶ島キプロス。その西部に観光客でにぎわうパフォスの街がある。右下の画像は、パフォスの街の港の様子なんだ。パフォスの街から少し離れた場所にある海岸(右上2番目の画像)。一見したところでは、何の変哲も無い海辺の荒地だよね。でも、ここにも長い地中海の歴史を感じさせる遺跡が眠っているんだ。 エジプトのプトレマイオス朝王家の墓(キプロス)それが右下の墓。地元では「王家の墓」と呼ばれている。かつて古代エジプトを支配し、あの女王クレオパトラを生んだプトレマイオス王家に連なる人々の墓なんだ。ペルシャを席巻し、果てはインドにまで攻め込んだアレクサンダー大王が若くして亡くなった後、彼の支配下にあった将軍達は各々に自立していった。 その一人であるプトレマイオスは、エジプトを支配下に収めてプトレマイオス朝を開いた。そして紀元前318年、プトレマイオスの弟メネラウスがキプロスを征服したわけだ。プトレマイオス王家はその一族の中からキプロス総督を派遣し、彼らはこの海辺の墓地に葬られたと言うわけだ。 その後、紀元前306年には、やはりアレクサンダー大王傘下の将軍だったアンティゴノスの息子デメトリウスがキプロスを占領。しかし、紀元前295年には再びプトレマイオス朝エジプトがキプロスを奪還している。 その後もキプロスは地中海の要衝として盛衰を繰り広げる勢力の争奪の場となっていく。古代ローマ、ビザンティン、アラブ、ビザンティン、十字軍、ルジニャン家、ヴェネツィア、オスマン・トルコ、イギリス.....。
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