ヨーロッパの歴史風景 先史・古代編




西暦30年、イエス・キリストがゴルゴタの丘で十字架にかけられ処刑された。


イエス・キリストの最後の晩餐

西暦30年、いよいよ自分の処刑の日が迫ったことを悟ったイエス・キリストは、弟子たちと共に最後の晩餐に臨んだ。(下の画像はイタリアのミラノのサンタマリア・デレ・グラツィア教会にあるダヴィンチの「最後の晩餐」。)

イタリアのミラノのサンタ・マリア・デレ・グラツィア教会に残るダヴィンチの「最後の晩餐」

その最後の晩餐の席で、イエス・キリストは「この中の一人が私を裏切ろうとしている。」と弟子たちに告げたらしい。また、パンを自分の身体であると言いながら弟子たちに食べるように命じ、ワインを自分の血であると言いながら弟子たちに飲むように命じたんだそうな。

十字架に架けられて処刑されたイエス・キリスト

最後の晩餐を終えたイエス・キリストは、ゲッセマネの園で神に祈りを捧げた。その際、お供をしていた三人の弟子(ペテロ、ヤコブ、ヨハネ)は眠り込んでしまったらしい。

そこへ裏切り者のユダに導かれた祭司や兵士たちが来て、イエス・キリストは捕えられてしまった。大祭司カヤパはイエスを有罪であると断じ、ローマから派遣された総督ピラトは処刑を許可したわけだ。ゴルゴタの丘でイエス・キリストが十字架にかけられて処刑されたのは西暦30年4月7日午前9時頃だった。

ベルギーのアントワープのノートルダム大聖堂に残るルーベンスの「キリスト昇架」

上の画像は十字架にかけられるイエス・キリストの様子を描いたルーベンスの絵「キリスト昇架」ベルギーの街アントワープにあるノートルダム大聖堂で見ることができる。

ちなみに、物語「フランダースの犬」の少年ネロがクリスマス・イヴの夜に月明かりで見たのは上の絵だった。そして少年ネロはその絵の前で凍えて亡くなってしまったんだ。

イエス・キリストの復活

イエス・キリストが十字架に架けられて3時間が経った正午頃、太陽が光を失い、あたりが闇に覆われた。そして午後3時頃、イエス・キリストが息を引き取ったんだそうな。その時、ユダヤの神殿の垂れ幕が裂け、地震が起きたとも伝えられる。

ベルギーのアントワープのノートルダム大聖堂に残るルーベンスの「キリストの復活」

処刑が終わり、イエス・キリストは墓に葬られた。ところが、その3日後、イエス・キリストは復活したらしい。(上の画像はベルギーのアントワープに残るルーベンスの絵「キリストの復活」。)

イエス・キリストの生涯

余談ながら、イタリアの首都ローマにあるヴァティカン美術館・博物館の中のシスティーナ礼拝堂には、キリストの生涯(新約聖書の物語)を描いた絵画がある。

ギルランダイオ、ペルジーノ、ピントリッキオ、ボッティチェッリ、コジモ・ロッセッリ、ピエロ・ディ・コジモなどなど、ルネッサンス期のイタリアを代表する芸術家たちの作品ばかりなんだ。キリストの生涯に興味のある人 、イタリアのルネッサンスに関心のある人には、必見だよね。

イエス・キリストの生涯を知りたければ、新約聖書を読むのもいいね。特に「マタイによる福音書」はイエス・キリストの御先祖様から書き始めているから良いかもしれない。しかも、その著者はイエス・キリストの弟子でもあった聖マタイだとされているからね。異論もあるけど ・・・ 。

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