ヨーロッパの歴史風景 近世編




西暦1763年、イギリスの首都ロンドンに騎馬パトロール警官隊が発足した。


イギリスの首都ロンドンの騎馬警官

バッキンガム宮殿の衛兵交代を警護する騎馬警官(ロンドン、イギリス) 世界各地からイギリスの首都ロンドンを訪れるビジネス・マンや観光客が御世話になる人々といえば、・・・

ロンドン・タクシーの運転手さん、二階建てバスや地下鉄の運転手さん、ホテルの係、レストランのウェイトレス、パブのお兄さん・・・というところだろうか。

でも、忘れちゃいけないのが、私たちの記念写真を飾るだけじゃなくて、ロンドンの市内をパトロールしている騎馬警官かな。

例えば右上の画像に写っている騎馬警官は、多くの観光客が押し寄せるバッキンガム宮殿の衛兵交代を警護している騎馬警官なんだ。

かつてロンドンの治安は悪かった !!

今のロンドンの治安はヨーロッパの主要都市の中では良い方だよね。旅行者でも比較的に安心して街を歩くことが出来る。私に言わせれば現在の東京よりもロンドンの方が気軽に歩くことが出来るくらいだ。

ところが、18世紀までのロンドンの治安は悪かったんだそうな。むしろ犯罪都市と呼んでもよいくらいだったらしい。例えば、本当かどうかはわからないんだけども、当時のイギリス国王ジョージ2世はケンジントン・ガーデンズで強盗に遭ったこともあるというくらいなんだ。(下の画像は早朝のケンジントン・ガーデンズの風景。)

イギリスの首都ロンドンにあるケンジントン・ガーデンズの早朝の風景

念のために書いておくけど、このケンジントン・ガーデンズはイギリスの首都ロンドンの中でも私の最も好きな散歩道なんだ。春から夏にかけてはたくさんの花々が咲き、リスも走り回るステキな公園なんだよ。(興味のある方は、このサイトの本館である「ヨーロッパ三昧」の中にある旅行記「春のロンドン 花便り(イギリス)」を読んでみてね。)

イギリスの首都ロンドンの治安判事
ヘンリー・フィールディング

当時のロンドンには正式の警官隊が存在していなかったんだそうな。そこで、イギリスの首都ロンドンの治安を改善するために、警官隊を組織化したのが、当時の治安判事だったヘンリー・フィールディングだった。

ヘンリー・フィールディング・・・どこかで聞いた名前だと思った人もいるかな。そう、18世紀のイギリスを代表する小説家ヘンリー・フィールディングだ。代表作に「トム・ジョーンズ」「ジョーゼフ・アンドルーズ」「大盗賊ジョナサン・ワイルド」などがある。(でも、質問はお断り。私は彼の作品を読んだことが無いんだから。)

ジョン・フィールディングによる
騎馬パトロール警官隊の創設

そのヘンリー・フィールディングと共に働いたのが、彼の弟のジョン・フィールディングだった。彼は無給だった警官隊に給料制度を導入したんだそうな。

やがて兄のヘンリーが亡くなった後も、ジョン・フィールディングはロンドンの治安の改善に努め続けた。そして、西暦1763年に騎馬パトロール警官隊を創設したわけだ。

イギリスの首都ロンドンのリージェント・ストリートで信号待ちの騎馬警官

上の画像は、イギリスの首都ロンドンの中心部にあるリージェント・ストリート(ピカデリー・サーカスの近く)で信号待ちをしている騎馬警官。彼らのおかげで私たちはロンドンを安心して歩くことが出来るということかな。

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