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西暦1757年、プラッシーの戦いに勝利を得たイギリスが、フランス勢力をインドから駆逐した。
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大英帝国の基盤を作ったイギリスのインド植民地
イギリスの首都ロンドンの中心とも言えるダウニング街10番地(イギリス首相官邸のある場所)の隣には、外務省の建物がある。
その壁には人の姿を借りた五大陸のシンボルが浮き彫りにされているんだけど、アジアのシンボルが右の画像なんだ。
右の画像の人物の左には象も見えているから、これはインドのイメージに間違いないよね。つまり、イギリスにとって「アジア」を代表するのはインドということかな。
それも無理はないよね。インドは大英帝国の基盤ともなった植民地でもあり、大英帝国に君臨したヴィクトリア女王なんてインドの皇帝という称号を持っていたくらいだものね。
プラッシーの戦いで勝利を収め、インドからフランスを駆逐したロバート・クライブ
そんなインドをイギリスが支配するに至ったのは18世紀のことなんだけど、それを可能としたのが西暦1757年6月23日のプラッシーの戦いでのイギリスでの勝利なんだ。
それまでのインドは、イギリスとフランスが争奪戦を繰り広げていたんだけど、プラッシーの戦いに敗れたフランスはインドから駆逐され、イギリスがインド全域に支配を広げていくことが可能となったわけだ。
そして右の画像にあるのは、ロバート・クライブなる人物。イギリス東インド会社の軍を指揮してプラッシーの戦いに勝利を得たのが、このロバート・クライブだった。
イギリスによるインド支配の立役者 ロバート・クライブの生涯
ロバート・クライブが生まれたのは西暦1725年(ロシア皇帝ピョートル大帝が亡くなった年)。西暦1744年には19歳でインドに渡り、東インド会社に勤めている。
インドで土侯やフランス軍との戦いに功績を挙げたロバート・クライブは、西暦1753年にイギリスに戻り、選挙に出馬したけれども落選。西暦1756年にインドに戻っている。
そして翌年の西暦1757年にプラッシーの戦いで勝利を得たわけだ。その戦いでの相手はベンガル地方の土侯とフランスとの連合軍だったんだけど、クライブは土侯に賄賂を送るなどして敵を分裂に陥れ、勝利を獲得したらしい。
インドにおけるイギリスの英雄となったロバート・クライブは西暦1761年に帰国。イギリスでは国会議員となり、更に男爵の位に叙されて貴族にもなったんだ。
ところが、西暦1763年には再びインドに渡っている。そして西暦1774年11月に自殺。汚職事件を糾弾されたことが自殺の原因だったとの説もある。
イギリスによるインド支配とカレーの伝播・発展
大英帝国にとってロバート・クライブは英雄だったかもしれないけど、植民地支配を正当化することは難しいだろうね。でも、イギリスとインドとの接触は、私たちにとって真に偉大なものを生み出したんだ。それが下の画像。
そう、カレー !! 西暦1772年にカレーはイギリスに渡った。インドのカレーはサラサラなんだけど、イギリスでシチューの調理法と出会い、トロッとした今のカレーになったんだそうな。
西暦1859年(つまり、江戸時代)にはイギリスのカレーが日本に到来している。西暦1872年(明治5年)に日本で出版された「西洋料理指南」という本には、イギリス流のカレーの作り方が紹介されていたらしい。
その後、西暦1927年には、イギリス流ではなくインド直伝のカレーが日本に上陸している。また、西暦1950年には日本で偉大な発明がなされたんだ。すなわち、カレー・ルーの発明。手軽にカレーを作るのに便利なカレー・ルーは、日本の発明なんだそうな !!
カレーといえば忘れちゃいけないのが、大航海時代の大国ポルトガルだね。ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見により、ポルトガルはインドに拠点を築いたわけだ。そのインドに医者として駐在したのが、ガルシア・デ・オルタというポルトガル人だった。植物学者だった彼は、西暦1563年にインドの薬草などに関する本を出版している。その中で言及したのがカリールという料理。それこそが我々が大好きなカレーだった。
そんなカレーについての素晴らしいニュースが西暦2012年に流れた。カレーの材料の一つであるウコンの成分クルクミンが、認知症の予防に有効なんだそうな。なるほど、頑張ってもっとカレーを食べようではないか。
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