有翼のライオンはサン・マルコ(聖マルコ)のシンボルイタリアの水の都ヴェネツィアを歩いたならば、有翼のライオンを見たことがあるんじゃないかな。下の画像の左の円柱の上に見えるのが、その有翼のライオンの像だね。
有翼のライオンはサン・マルコ(聖マルコ)のシンボルなんだ。エルサレムの裕福な家に生まれたサン・マルコは、キリスト教に改宗し、聖パウロの側近として伝道活動を行ったらしい。そして新約聖書の中にある「マルコによる福音書」を書いたと言われている。(ちなみに、新約聖書の冒頭には「マタイによる福音書」があるんだけど、その基礎資料とされたのが「マルコによる福音書」だったとされている。)
ヴェネツィアに建立されたサン・マルコ寺院エジプトから持ち帰られたサン・マルコの遺骨は、当初はヴェネツィアの総督(ドージェ)の宮殿(ドゥカーレ宮殿)の付属礼拝堂に安置されていた。その後、サン・マルコの為の新しい寺院が建立された。それが西暦832年に聖別されたサン・マルコ寺院だった。
上の画像の右側に見えているのが、現在のサン・マルコ寺院だね。ちなみに、その前に広がっているのはサン・マルコ広場。ヴェネツィアでしばしば起こる洪水の為に海水が溢れて水浸しになっているけどね。
ビザンティン様式のサン・マルコ寺院西暦832年に聖別されたサン・マルコ寺院は、10世紀の後半にヴェネツィアに起きた暴動の際に焼け落ちてしまった。その後、再建されたんだけど、11世紀に取り壊され、現在のサン・マルコ寺院は西暦1063年から再建された建物なんだそうな。
そんなサン・マルコ寺院は、ビザンティン様式の建物なんだそうな。その特徴を最もよく示しているのが、上の画像に見える丸屋根かな。(上の画像はヴェネツィアにあるホテル・ダニエリの最上階のテラスから海に昇る朝陽を眺めた際に撮影したもの。)
サン・マルコ寺院の4頭の馬の像サン・マルコ寺院の正面ファサードを飾っているのは、下の画像にある4頭の馬の像だね。この像は彫刻家リュシッポス(古代の英雄アレクサンダー大王のお抱え彫刻家)の作品とされているらしい。
この4頭の馬の像は、かつてローマにあった凱旋門を飾っていたそうな。その後、皇帝コンスタンティヌスによって新しい首都とされたコンスタンティノープルに運ばれ、そこで競馬場に置かれたらしい。ところが、西暦1204年にコンスタンティノープルを攻略した第4回十字軍によって略奪され、ヴェネツィアに持ち込まれ、このサン・マルコ寺院を飾ることになったんだ。
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