イギリスの古代巨石遺跡 ストーンヘンジイギリスの首都ロンドンから車で約2時間のところに、イギリスの古代巨石遺跡として有名なストーンヘンジがある。
上の画像は、チケット売り場脇から入場して道路の下をくぐるトンネルを出てすぐの場所から遠望したストーンヘンジの様子だよ。ここから歩いてストーンヘンジに近づいていくわけだ。 ストーンヘンジが築かれたのはいつなんだ「ヨーロッパの歴史風景」をテーマにしているこのサイトには無くてはならない風景だよね。ところが、資料を調べていて困ってしまった。ストーンヘンジが築かれた時期が資料によって違うんだ。(下の画像は歩いて近づいて撮影したストーンヘンジ。)
迷った挙句、ここではオックスフォードのエンサイクロペディア・オブ・ワールド・ヒストリーに書いてあることを信用することにしよう。それによれば、ストーンヘンジが築かれたのは、紀元前 31-18世紀のことだそうな。(これらの点について後述参照。ゴゾ島のジュガンティーヤ遺跡やマルタ島のハジャール・イム遺跡よりは新しいということになるね。) イギリスにストーンヘンジが築かれた目的は・・・このストーンヘンジが築かれた目的なんだけど、それもはっきりしていない。夏至にはドルイド僧たちが宗教的な儀式をすると何かで読んだけど。上に書いたオックスフォードの資料によれば、神殿だ、祭儀の場所だ、天文学的な施設だと議論が続いているらしい。議論は当分の間は続きそうだから、このページもいつまで経っても完成しそうもないね。でも、謎があるから面白いとも言えるか。 ついでながら、イギリスのお隣のアイルランドにも、世界遺産ニューグレンジ遺跡がある。紀元前3千年に遡るというその遺跡も、天文学に関係する施設だったという説と墳墓だったという説が対立しているんだそうな。 そのニューグレンジ遺跡はダブリンから車で1時間ほどのところにあるんだけど、日帰りバス・ツアーで行くのが効率的みたい。ちなみに、ニューグレンジ遺跡の近くには、ケルト人の重要な場所だったタラの丘や、名誉革命で王位を追われたイングランド王ジェームズ2世ゆかりのボイン川の古戦場などもあるんだ。
ストーンヘンジの築造の時期と目的西暦2013年3月、このストーンヘンジが築造された時期と目的について新しい学説が発表されたという報道を眼にした。その新説によれば、そもそもストーンヘンジは紀元前30世紀頃にお墓として築造されたんだそうな。それから数百年後、ストーンヘンジはイギリス(というよりもブリテン島と書くべきか)各地の人々を集めて開催する大パーティの会場になったらしい。今のイギリス北部スコットランドからやって来た人々もその大宴会に参加していたとか。
ストーン・ヘンジ周辺からは牛骨を含む無数の獣骨も発掘されているというけど、イギリス各地から集まった人々は皆でバーベキューを楽しんだのかもしれないね。今でもイギリスの人々はバーベキューが大好きだけどね。
ところで、西暦2014年9月に眼にした報道によれば、ストーン・ヘンジ周辺で最先端技術を使って地中探査を行った結果、新たに17もの遺跡が発見されたんだそうな。その発掘はまだ行われてはいないみたいだけど、今後の調査によってストーン・ヘンジの謎が解明されるのか、それとも更に謎が深まるのか。
ストーン・ヘンジよりも古くて大きな巨石遺跡西暦2015年9月に興味深いニュースがあった。ストーン・ヘンジから 3kmほどのところにあるダーリントン・ウォールの地下にストーン・ヘンジよりも 1000年ほども古くて更に大規模な巨石遺跡が埋まっていることが発見されたらしい。大学などによる調査チームがレーダー探査によって発見したんだそうな。その遺跡は90個もの巨石で構成されていると考えられている。この遺跡に関する調査が進めば、ストーン・ヘンジに関する謎の解明にもつながるかもしれないらしいよ。
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