サントリーニ島のカルデラの海経済危機や押し寄せる難民の波に揺れ動くギリシャではあるけれども、多くの観光客を引き寄せる魅力的な観光地ではあるよね。そんなギリシャでも人気の高いエーゲ海に浮かぶ魅力的な島がサントリーニ島かな。そんな島の中心となる街フィラのカフェで心地良い風を感じながら冷えたワインを飲み、島々に囲まれた海を眺める。それが下の画像だ。
ところが、この島々に囲まれた海は、古代のエーゲ海を襲った地獄絵図の残骸だったりする。今では五つの島から構成されるサントリーニ諸島は、かつては一つの大きな島だった。でも、紀元前1500年頃(諸説あり)に火山が大爆発を起こし、島の大部分が海に沈んでしまった。上の画像に見る海は、大爆発を起こした火山の外輪山であり、サントリーニ・カルデラと呼ばれているんだそうな。
サントリーニ島こそアトランティスだった ・・・ かもその頃のサントリーニ島には、古代ミノア文明が花開いていた。島の南部で発掘されたアクロティリ遺跡では、ミノア文明の名残りの出土品が発掘されているんだそうな。例えば下の画像はサントリーニ島のワインのエチケットなんだけど、アクロティリ遺跡で発見された漁師を描いた壁画が描かれている。余談ながら、この壁画のオリジナルは島では見ることができない。この壁画のオリジナルはギリシャの首都アテネの考古学博物館にあるらしい。
島の大部分を海に沈めた火山の大爆発は、古代のアクロティリの街を埋もれさせてしまった。そんなアクロティリ遺跡はイタリアのポンペイに匹敵すると考える学者もいるらしいよ。またこの惨事は古代のアトランティス伝説の背景の一つになったともされているんだけど、サントリーニ島こそがアトランティスだと主張する20世紀の学者もいるんだそうな。
火山の大爆発とクレタ島下の画像(エーゲ海略図)にもあるように、エーゲ海には無数の島が浮かんでいる。サントリーニ島の火山の大爆発は、周辺に浮かぶ多くの島々に影響を与えただろうね。
その中でも特筆すべきは、サントリーニ島から 110kmほど南に浮かぶクレタ島に与えた影響だね。その頃のクレタ島は、ミノア文明の中心として繁栄していたんだそうな。
クレタ島のクノッソス宮殿クレタ島に栄えたミノア文明の中心となっていたのが、迷宮で名高いクノッソス宮殿だった。(下の画像はクノッソス宮殿の遺跡)
そんなクノッソス宮殿は、サントリーニ島の火山の大爆発の頃から衰退し、やがて宮殿は崩壊してしまったらしい。その衰退・滅亡を招いたのがサントリーニ島の火山の大爆発だったとする学者もいる。但し、火山の大爆発ではなく、ミケーネのアカイア人の侵入がミノア文明の衰退を招いたとする学者もいるんだけどね。
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