ヨーロッパの歴史風景 近代・現代編




西暦 1992年、コーカサスの国グルジア(旧ソ連)で、軍によるクーデターが勃発した。


大通りのビルの柱に残る銃弾の跡
(トビリシ、グルジア)

グルジアの首都トビリシのルスタベリ通りに残るビルの柱の弾痕 右の画像にはビルの柱が写っているんだけど、その柱のところどころに見えるシミのようなものが何だかわかるかな。これが実は銃弾の跡なんだ。

この画像を撮影したのは、旧ソ連から1990年に独立したコーカサスの国グルジア首都トビリシ。オペラ座などが並ぶルスタベリ通りにあるビルの柱の弾痕なんだ。

1992年、グルジア軍の一部がクーデターを起こした。その際にクーデター部隊と政府軍との間に市街戦が起こり、その際の銃弾の跡が右の画像のシミなんだそうな。

私がグルジアを訪ねたとき、私の友人のグルジア人(名前は玉ちゃん)と、そのまた友人のグルジア人(名前はイラクリ)がグルジアの首都トビリシなどを案内してくれた。そのイラクリ君はクーデターの際の市街戦が起きたとき、このルスタベリ通りを歩いていたんだって。ひっきりなしに鳴り響く銃声を聞いたイラクリ君は、ビルの影に身を隠し、3時間も身動きが出来なかったらしい。

今は平和なグルジアの首都トビリシのルスタベリ通り
ところが・・・

そんなルスタベリ通りも、下の画像のように今は平和な大通り。地元の人々やバスが行き交っている。わずかながらも観光客らしき人々の姿や、土産物を売っている人々もいる。この平和がいつまでも続いてほしいよね。

グルジアの首都トビリシのルスタベリ通りの様子

上のように書いたんだけど、実際には2008年08月にグルジアとロシアとの間に戦争が起こっている。南オセチアとアブハチアがグルジアからの独立を求め、それを支援するロシアと独立を認めないグルジアが戦ったというわけだ。その複雑な状況は今も解決されていないんだ。グルジアは引き続き難しい状況に置かれていると言えるね。玉ちゃんやイラクリ、どうしているんだろうか。

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